<How To Open A CASE ?>
一般の方から尋ねられることが年に数回はある質問;この蓋、どうやって開ける(閉める)んですか?
業務用ハードケースのほとんどに使用されており[ラックケース]はその代表格。
[キャッチロック]と呼ばれるこの金物が備わるケースの開閉操作は、業務上ほぼ必須な作業となります。
– ご注意ください –
◆上記写真の[1&2枚目]に写る金物の正式名は[リンクロック]だが、これを含めて[キャッチロック]と呼ぶのが一般的となっている。
◆このページでは「あえて呼び分けが必要な場合」を除き、この“一般的な呼び方”を用いて表現の統一化を図る事とした。
意外かもしれませんが、ケースを購入しても操作説明は添付されません。本体サイズと表面の仕上げ材を記載した程度の紙片が入っている程度。
バンド活動などで楽器を演奏する方、特にギタリストさんは「お高め」のエフェクターボードにこのキャッチロック仕様が多い為、ご存じの割合が高いように感じます。
廉価ケースのほとんどでは通称“パッチン金具”と呼ばれるパーツが使用されており、ラックケースにもこの“パッチン金具”バージョンは流通しています。
機能上、両者で大きな違いは[開閉操作に対してロック機能がある/無い]という点ですが、そのキャッチロックの操作方法は??
画像1:正面ビュー青い部分が開閉操作を行う“ツマミ”部分 |
|
画像2:側面ビュー「閉」青いツマミ部分をこの画像の様に起こして半時計方向へ回す |
|
画像3:側面ビュー「開」ロックが解かれた状態 |
知ってしまえばシンプルな簡単操作です(閉める際は全ての手順を逆進)。
とはいえ、新人君作業による“閉める”作業には
-
- 画像2のピンク部分がキチンと噛み合っていない状態(=画像3状態)でツマミを回した結果、ケース持ち運び時に蓋が脱落
- ツマミを最後まで回していない為、画像2矢印部分の“あそび”が大きく蓋が緩い状態
などのミスが多い為、慣れるまでは慎重操作と確認が必要です。
比較的小さな現場で使用する機材量でも、この操作が必要な個所は30カ所~となる事が多いです。
馴染みのない方からは「そのひと手間を要するロック機構、ほんとに必要なの?」と思われるかもしれません。
ロック機構の無い“パッチン金具”では、輸送時にぶつけたり何かに引っ掛けてしまうと簡単に外れてしまいます。特に長期使用品の場合には変形やすり減りなどの理由で緩くなっている、中には全く閉まらない状態となった物も見掛けます。
あまり注目されない存在ですが、現場へ機材を安全に運搬する為には大事なパーツです。
[キャッチロック]とひとくくりとしても用途による素材/サイズ違いだけでなく、錠を内蔵したもの、バネ機構を備えたものなど…。
機能面での違いも色々あるので、興味を持たれた方は深堀りしてみてください!